「ECのメディア化」がもたらすもの

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The Flagイシュー「突撃!Eコマース調査団」 http://theflag.jp/blog/67

nano・universe ONLINE STORE」と「URBAN RESEARCH BUYERS SELECT」を学生さんがユーザー目線でレビューしています。意外とブランドの自社ECサイトってそこの顧客じゃないと見る機会少ないのでこういったレビューはとっても役に立つ情報ですね。

僕もこの2つのサイト見てみましたが、共通して言える事はどのサイトも、雑誌風にしたりブランド情報を掲載したりと、メディアに近づいている印象があります。現在のファッション雑誌はブランド情報や着こなしを提案するものですから、これは雑誌の代わりになっていると言えます。そこで今回は本題とはずれますがこの、「メディア化するEC」の先について考えてみました。

WEBサービスがファッション雑誌を陳腐化させた

先述しました通りECではコンバージョンを上げる為、情報量を増やしメディア化している傾向にあります。もしくは「instagram」や「WEAR」などのSNSやブランド発のウェブマガジンとの連携もよく見られます。どちらにせよもちろん無料です。こうなってくると、今までそこの役割を果たしてきた「ファッション雑誌」の付加価値がなくなってきます。つまりWEBサービスの充実が、相対的に見て「ファッション雑誌」の付加価値を陳腐化させたと言えます。有料でわざわざ買いに行かなければならない雑誌と、手元にあるスマートフォンから無料でアクセスできるWEBサービス。比較すればどちらを選ぶかなんて自明の理です。僕の見ている学生さんでもファッション雑誌を定期的に購読している人間はほとんどいません。ここ最近、よくファッション雑誌が廃刊になるケースが多々見受けられますが売れなくなっていくのもこの事例を見ればわかりますね。

今後はブランドがオウンドメディアを運営する

最近ではブランドがウェブマガジンを作るケースが多々見られますので、雑誌に掲載するよりも自前でメディアを作った方が効果があるという判断でしょうか。GUなんかはインスタと連携して収益を上げる結果にまでなっています。

GUがインスタグラムを活用した新カタログサイト「GU TimeLine」公開 (http://www.fashionsnap.com/news/2014-04-30/gu-timeline/

それ以外にも自前で紙ベースでもWEBでもメディアを作っているブランドはたくさんあります。ルイヴィトンではカタログを元々有料にしていますので、これは顧客からすれば雑誌みたいなもの。実は過去からヒントはあった訳です。

新しい雑誌の役割が生まれる?

では雑誌を電子化すればいいのか?という訳でもありません。ファッション雑誌でも電子化しているところは増えてきていますが、抜本的な解決策にはならないでしょう。何故ならコンテンツの付加価値が相対的に下がったのですから、コンテンツの価値を上げなければ意味が無いのです。1つのソリューションを提示しているのではと思われる雑誌は「NYLON」。こちらの雑誌は何とオンラインサロンを開設し、そこでコンテンツをユーザーと共創していくという内容。

ナイロン ジャパン、編集部と読者が作る「第2の編集部」開設(http://www.fashionsnap.com/news/2016-01-19/nnngirls/

WEARのようなCGMの仕組みに近いですね。コンテンツをユーザーが生み出すのですから、サービス提供側のアウトプットが減る上に、ユーザーの体験向上につながり満足度が上がります。

有料課金モデルで高めるべきは、コンテンツの「クオリティ」ではなく受け手側との「距離感」。(http://inkyodanshi21.com/wasei/8332/

上記の記事にも書かれているように、サービス提供側との距離が縮まる事でコンテンツ力の向上につながるようです。

ファッション雑誌の歴史を見ても、始まりはコーディネート掲載なんていうものは無く、パターンを付けていたりとその役割は時代によって変わってきました。これからはコーディネート掲載やWEBで見れるような情報というのは雑誌の役割では無くなり、新しい役割が生み出されている過渡期なんだと実感した次第です。(改めて見返すと大幅に本題とはずれまして申し訳ございません(笑))

@fukaji

投稿者: @fukaji

ラグジュアリーブランドのリテール管理と全国セレクトショップへのホールセール担当を経て、起業。高級衣料品、ミセス、ヤングカジュアル、などの経験を基に、ECサイト構築・運用・コンサルティング、リテールのソリューション事業を中心に活動。

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