ZOZOのPBは200億円売れるのか?

ゾゾ初の中期計画、2年後に商品取扱高5000億円突破、PBは3年で2000億円へ

旧型を受け取ったユーザーの60%が計測をしたといい、計測者の50%がプライベートブランド(PB)を購入したが、これまでに返品・交換は一度もないという。これを新型の発送予定数にあてはめると、今期のPB売上高は135億〜225億円を見込む。6月にはカジュアルシャツやデニムなど3型を追加する予定で、今後フルオーダーのビジネススーツ、ドレスシャツ、ワンピースを計画する。7月以降は世界72カ国でも販売を開始し、2年目にはグローバルで売上高800億円、3年目には2000億円を目指す。

スタートトゥデイの中期計画が発表され、話題のZOZOSUITやプライベートブランドのZOZOについての説明がなされたようで、Twitterのタイムラインもその話でもちきりです。タイムライン上では賛否両論ある感じで、SUITの中身が変わった事に不満をもらす人もいれば、そんな事よりサイズ測りたい・PBが欲しいと言う人まで。僕もSUITを発注はしていますが、どちらかというと興味本位で発注した身ですので遅れようが中身が変わろうがどちらでもいいというのが本音です。計測の仕方が旧SUITより面倒になっているのでそこが不満と言えば不満ですが…。そんな事より個人的に気になったのは売上の部分。

○初年度200億円、3年目に2000億円

初年度135億円〜225億円、2年目には800億円、3年目には2000億円との事。2000億円規模と言えば単体ブランドではGUと同程度。企業で言えばアダストリアくらいになります。IRから数字を引っ張ってきたところ、GUで年間売上1991億円、店舗数が372店舗。アダストリアで年間売上2227億円、26ブランド展開の1500店舗となっております。これだけの店舗、もしくはブランド数があって初めて実現する数字をわずか3年でやろうというのですから俄かには信じがたいお話です。(2社はもちろんオンラインショップを含んだ数字です。)数字のエビデンスとしては下記になるのでしょうか。

新型「ZOZOSUIT」、今期に600万着以上を配布へ すでに4000枚を発送済み

プライベートブランド「ZOZO」について

上記の情報では、ZOZOSUIT配布目標が最低で600万枚、MAX1000万枚。旧型SUITを受け取った人の計測率が60%で注文率が50%だから360万人は計測して180万人は注文する。客単価が11,111円を越えれば200億円を超える計算になります。そして現在の注文数は100万件を突破しているとの事。不安要素は下記になるんでしょうか。

◯既に主要会員にはリーチしているのに配布枚数が劇的に増えるのか?

まずはこれ。僕はZOZOのメルマガを受け取っていますがZOZOSUITの情報は以前から来ていました。決算資料によりますと、

昨年度のアクティブ会員が5,112,861人。ゲスト会員が2,110,366人。トータルで年間購入者数が7,223,227人。アクティブ会員の定義は年間1回以上購入なので僕はアクティブ会員に属していますから、少なくとも既に主要な会員500万人にリーチしている情報で100万件の発注数。SUIT発表のタイミングで新規登録した人もいるかとは思っていましたが、昨年度からトータルで17450人しか購入者数が増えていませんし、むしろゲスト購入者数は減少しています。ZOZOSUIT購入者はカウントしていないのかもしれませんが特に記載はありません。この状況で配布枚数を500万枚以上プラスする手段が何なのか非常に気になるところです。SUITを発注する人がPBを発注する可能性が高いのはわかりますから、他のKPIにそこまで疑問はありませんが個人的には初年度600万枚配布は世界含めても難しいと考えております。以前につぶやいた内容ですが、

ZOZOSUIT自体の情報がマスにリーチしていません。リアル店舗が無いショップの限界なのでしょうか、マスに販売したいベーシックアイテムであるはずのZOZOがここにリーチしていないというのが致命的。国内800店舗あるユニクロとの差はそんな簡単に埋まる事はないでしょう。この状況でどこまでユニクロのシェアを奪えるかが注目すべき点でしょうか。海外での売上も見込んでいますが、海外展開に失敗している同社が海外での知名度やリーチをそれほど持っているとも思えません。

◯ユニクロのシェアはどのくらい奪えるのか?

ZOZOSUIT発表当初ブチ上げられていたユニクロのシェアを奪うというお話。

決算資料には書かれていないZOZOTOWNのPBによる売上インパクトを推計してみた 

上記の記事は有料ですが、ユニクロのTシャツ・ジーンズ売上の何%売れば、どのくらいの売上になるかの指標が書かれています。ユニクロのヒートテックですら初年度150万枚。1枚1200円のZOZOのTシャツが仮に150万枚売れても18億円です。ユニクロのジーンズは毎年1000万枚以上販売しているようですが、仮にその10%販売出来ても100万枚×3800円なので38億円です。SKUは増やす予定のようですが、それを加味したとしても200億円がどれほどハードルの高い数字かがよくわかります。zozoに出店しているブランドのトップの売上は月商5億円前後と言われていますが、200億円の月商は16.7億円です。既に認知度も高く、クーポンも乱発しているブランドの3倍以上を売る予定なのですがこの観点からも非常に難しいように思えます。

◯そもそもSUIT届くのが6月以降って連絡来たんだけど…

先日の中期計画発表の日にメールが届きまして僕は6月初旬にはSUITが届くようです。もう既に届いている人もいるようですが、初回発送4000枚。100万件お届けするのにどのくらいかかるのか疑問です。

http://zozo.jp/zozosuit/

仮に今の発注数である100万件が6月中に届いたとして、残りの500万件はどのタイミングでお届けするのでしょうか。今注文すると7月中旬に届くと書いてありますが、また配送が遅れたりしないのか心配です。SUIT届いても売上にならないのですから、できるだけ早いところ送ってしまわないと200億円を販売するのは非常に難しくなるばかりです。

他にも、もしそれだけの発注が入った時に生産する事は可能なのか?とか色々課題はありそうですが、前澤さんほどの経営者の方が無策な訳がありませんからきっと秘策があるのでしょう。上記の不安要素を覆し、世界に打って出るスタートトゥデイの姿を楽しみにしたいと思います!