ブランド・ビジネス  2017-08-27

東京コレクション参加ブランドが出揃ったけど…

東京のファッションウィーク参加48ブランドが発表、初参加が増加
東京コレクションに参加するブランドが出揃いまして、今回はアダストリアからHAREとGLOBAL WORK、TOKYO BASEよりUNITED TOKYOとSPAが顔を覗かせています。2010年にもVANQUISHやLIZ LISAといったブランドが出店していましたが、その思惑は海外展開を考えての事だと思われます。
 
そもそもファッションショーは卸先に商品を見てもらう事が前提。バイヤーにコレクションを見てもらい、買い付けてもらわないといけません。ただ、近年ファッションショーがバイヤー向けではなく、一般消費者向けにシフトしていっているのも事実。「See Now Buy Now」のように、見てすぐ買えるようにしたのも、半年前にコレクションを消費者に公開して映像だけで消費されてしまい、商品が発売される時期になったら購買意欲が低下している…。なんていう事を防ぐ為でしょう。
 
では東京コレクションが本当にセールス拡大に寄与しているのか周辺のエビデンスを用いて考察していきたいと思います。
 
東京コレクションブランドの知名度はそれほど高くない
結構前の記事になりますが、ライターの南充浩氏のブログからの引用です。

東京コレクションに登場するブランドの年商の低さは以前にも言及したことがある。何年も連続して出展していて、業界での知名度もそこそこあるブランドでさえ、年商1億円前後あるかないかというのは珍しくない。年商数千万円程度のブランドなんてざらにある。

既にコレクションをパリに移しているアタッチメントですら、先日繊維商社のヤギに買収された時に、売り上げが9億円弱だと報じられていました。
 
アタッチメントが繊維商社ヤギの子会社に
それくらい日本のデザイナーズブランドは知名度が低く、売り上げも伸びていません。では何故そんなにも売れないのでしょうか。
よく言われるのはまず、
 

①コレクションの発表時期

2018春夏(SS)シーズンのコレクション日程
こちらを見たらわかる通り、東京は世界5大コレクションの中でも最後なんです。バイヤーも自分たちがもらっている予算を使い果たしているというのが1点。そもそも雑誌やメディアによっては世界四大コレクションと報じ、東京を省いているものも見られたりします。
 
 

②プロパー価格がバカ高い

日本でインポートが高いのと同様、海外でも日本ブランドは非常に高くなります。大きければその内外価格差は2倍くらいになったり。その割に世界的に知名度もなく、付加価値を付けるのが上手くないブランドが多い。これでは価格と製品の価値が見合わないので、売る事が非常に難しい訳です。
ただしこれらは主に欧米圏の話なので、アジアへ向けてはまたちょっと違ってくるかもしれません。しかし、そのアジア圏ですらセールス拡大ができているブランドは東京コレクションにはほとんどないでしょう。今後の動向を見守りたいと思います。

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深地 雅也
WRITER

株式会社StylePicks CEO。コンテンツマーケティングをメインに、ECサイト構築・運用・コンサルティング、ブランディング戦略立案、オウンドメディア構築、販促企画などをやってます。最近はODM・OEMメーカーのブランド設立支援、IT企業のアドバイザー、服飾専門学校講師、ライター業なども手がけてます。

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