若者の目  2019-02-27

「AIR JORDAN」は何故カルト的な人気があるのか?

僕はバスケットボールを遊び程度でしかした事がないし、実際にプロの試合を見た事も一度しかない。だけど、僕の一番のお気に入りのスニーカーは”AIR JORDAN Ⅵ”だ、とにかくカッコいい。
 
”AIR JORDAN”バスケットボールをした事がない方でも一度は耳にした事があるのではないだろうか。思い浮かべるモデルは年代によって違えど、ジャンプマンのロゴはいつの時代もストリートで他には出す事のできない輝きを放っている。
 
2018年現在も復刻がある度、スニーカーヘッズは目を輝かせ、ショップに長蛇の列を作る。そんな”AIR JORDAN”はどの様に生まれたのか、何故これ程までに人々の心を掴んで離さないのか、不思議と引き寄せられる『AIR JORDAN』の魅力とはどの様に生まれたのか。今回はカルト的人気を誇る”AIR JORDAN”について解説しよう。
 

・マイケルジョーダンって?

マイケル・ジェフリー・ジョーダンはアメリカ合衆国の元バスケットボール選手。NBA(ナショナル・バスケットボール・アソシエーション)のシカゴ・ブルズ、ワシントン・ウィザーズでプレーした。
 
その輝かしい実績からバスケットボールの神様とも評されている。一度、NBAを引退し、MLB(メジャー・リーグ・ベースボール)に挑戦するなど、かなりアクティブな人物である。
 
中高とバスケットボール部に所属していた友人にとってはプレイヤーとしての憧れは世代的に薄いらしく、AIR JORDAN”をキッカケに人物としてのリスペクトが生まれたそうだ。
 
友人は「居酒屋なんかの番号のついた靴箱があると、ついつい”23”を選んじゃう」という可愛いエピソードを披露してくれた。
 
 

・ジョーダンはadidas好きだった!?

NIKEの広告塔となった今では想像も出来ないが、ジョーダンは自身の事をadidas狂と言う程のadidas好きだったそうでNIKEは自社製品に興味を持ってもらうため、ジョーダンの為に特別なウェア、シューズの制作を約束した。
 
1980年代にNBAでプレーを始め、まだ新人だったジョーダンとの契約において、年間50万ドル(約5000万円)というとんでもない金額でオファーを提示した。契約の際にジョーダンに課された条件は「新人王獲得」「オールスター出場」「1試合平均20得点以上」のいずれかを三年以内に達成する事だった。
 
ジョーダンはこの条件に合意し”AIR JORDAN”が生まれたのだ。
 
その名称に関して、AIR部分は、エアクッション技術を用いたシューズであることと、マイケル・ジョーダンのニックネームが”AIR”であった(ジャンプの滞空時間が長かったことによる)ことと二重の意味合いが含まれている。
 
 

・反骨の象徴

1985年に誕生した『AIR JORDAN I』は赤と黒を大胆に配色した斬新なデザインであり、当時のNBAの”ユニフォームの統一性に関する規約”を違反、当時は白いシューズを履く選手が多く、ジョーダンが所属するシカゴ・ブルズのジョーダン以外の選手が履くカラーが統一された白いシューズにジョーダンだけが履く赤と黒のシューズがチームのユニフォームの統一性を乱すとして、試合でこのシューズを履くたびに5000ドルの罰金を支払うことになった。
 
しかし、この規則を逆手に取ったNIKEは罰金の肩代わりをし”NBAはエアジョーダンを禁止にしたが、君たちが履くことを禁止には出来ない”という秀逸にも程があるプロモーションを行ったという。
 
この赤と黒の配色は『BANNED(禁じられた)』と呼ばれ、伝説の始まりにふさわしいドラマを持った第1作になり、ジョーダンの人気と共に『AIR JORDAN』の売れ行きも伸び始めた。
 
 

・ストリートのアイコンへ

トリックの際、操作性を大きく左右するソールの薄さ、ケガか起こりやすい足首の保護など、スケーターがシューズに求める要素をクリアしていた”AIR JORDAN1”はストリートのスケーターの注目を集める。
 
また当時のスケートシューズはキャンバス生地の物が多く、頑丈なレザーで作られた”AIR JORDAN1”はハードなパフォーマンスですぐにシューズがダメになってしまうスケーターには重宝され、コートを飛び出しストリートに活躍の場所を広げた事で人気を加速させる。
 
ファーストモデル『AIR JORDAN I』の衝撃から5年、ストリートで力を付け1990年に発売された”AIR JORDAN V”で人気は不動の物へ。スニーカーをめぐり殺人事件が起きるなど、一種の社会現象になった。
 
この頃には、バスケットシューズとしては勿論、そのファッション性が認められ、AIR JORDANは瞬く間にストリートの足元を彩っていく。
 
 

・カラーリング の名称

AIR JORDANのカラーの名前はシグネチャーモデルならではのユニークな物が多く、プレイヤー、マイケル・ジョーダンの歴史に残る瞬間や、活躍に因んだネーミングでファンの心を鷲掴みにしている。
 
”SHATTERED BACKBOARD”
1985年8月25日にイタリア・トリエステで行われたナイキ主催のエキシビションで、強烈なダンクを披露してバックボードを粉砕したマイケルジョーダンが着用していたユニフォームのカラー(ブラック×オレンジ)が、SHATTERED BACKBOARDの由来となっている。
 
”BLACK CAT”
実況するアナウンサーがジョーダンがジャンプすると「TAKE OFF(離陸を開始した)」、「人類が空を飛んだ」と表現した程の跳躍力と躍動感溢れるプレースタイルでBLACK CAT(黒豹)という愛称で親しまれたジョーダン。
 
ブラックのアッパーに豹の眼を連想させるリフレクターが愛称そのものを具現化している。
 
ストリートの王道として変わらない事の美しさを表現し続ける姿、時に時代を作り上げるブランド、アーティストとのコラボレーションにより変革を見せながら形を変え業界を牽引して行く姿。究極の二面性を持った”AIR JORDAN”に人々は引き寄せられ、新たな刺激を求め、また行列を作るのであろう。

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左内竜也
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