ファッション全般  2019-04-01

腕が良くても信用されない工場の特徴とは?

「日本の物作りは優れている」
といわれますが、実は日本の縫製工場と直接取引を行うと、ゲンナリして嫌気が指すブランドが少なくありません。
もちろん、高品質で手厚いケアの工場もあるのですが、そうでもない工場もあるのです。
一概にすべての国内工場が優れているわけではないのです。
 
今回は、国内縫製工場とのやり取りがめんどくさく感じる理由について考えてみましょう。
 
1、すべての工程が分業化されていて、その手配がめんどくさい(一部の工場を除く)
2、最初の商談でOKを出したのに、やり始めてから文句を言う
 
大きく分けるとこの2つではないかと思います。
1の場合ですが、一部の工場を除いて、国内の工場は分業化されています。
服を縫製するのと、ボタンホールをかがるのは別の工場ということは珍しくありません。真ん中にOEM業者やODM業者が入っていれば、ここが手配を行ってくれますが、ブランドが直接に工場とやり取りする場合は、縫製が終わった服をボタンホール工場へ発送するのは、ブランド側の仕事になります。
また、ボタンやリベットやラベルなどの付属を必要な数量集めて、工場に送るのもブランドの仕事だし、作業が終わったらどこの工場へ発送するのかを支持するのもブランドの仕事になります
 
だからOEM業者やODM業者を介在させずに直接に縫製工場とやり取りした場合はブランド側の担当者がへとへとになってしまいます。
 
次に2の場合ですが、実はこれも多くあります。
最初に商談をして、
この仕様でこの工賃でこの納期で行きましょう
と確約しても、いざ縫い始めると、工場側から
「この仕様は手間がかかるから省略したい」とか
「この納期は短すぎるから延ばしてほしい」とか
「この工賃は安すぎるから上げて欲しい」とか
 
そういう申し入れがあることは珍しくありません。
 
だったら、どうして商談のときにいわないのか?ということになりますし、やり始めてから条件を変えるとはまったくフェアではありません。
 
アジアの工場はこういうことは実は国内工場より少ないくらいです。
もちろんやり始めてみて予想以上にめんどくさいことがわかる場合もあります。
しかし、その場合は、最初のロットを仕上げてから次の追加生産で条件見直しの商談に入ります。
こちらの方がずっとフェアで、ブランド側からすると「使いやすい工場」ということになります。
 
縫製工場に限らず、生地工場や加工場でも同様のことが起きます。
また繊維業界に限らず、異業種でも同様のことが起きることがあります。
やり始めてから
「この条件ではできない」とか
「この納期は短すぎる」とか
そういう不満をこぼして条件変更を求める業者もあります。
 
しかし、そういう業者はいくら腕が良くても信用はされませんから、仕事はこなくなります。繊維関係の工場も同様です。
もし、工場と直接やり取りしたいブランドがあるなら、以上の点に留意してから始めることをお勧めします。
 
 

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南充浩
WRITER

1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

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1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

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