ファッション全般  2019-04-01

百貨店の新たな可能性を感じさせる神戸大丸「M BASE」


 
販売員の為のメディアである「Topseller.Style」の執筆メンバー勢揃いのイベントが神戸大丸で開催されるという事で行ってきました。
 

 
メインコンテンツはTopsellerの主宰である四元氏とファッションジャーナリストの南氏による対談…と思いきや、
 

 
このショップを企画した神戸大丸のサブマネージャーのショップへの思いと企画内容が素晴らしかったので、今回は神戸大丸集合売り場である「M BASE」についてご紹介したいと思います。
 
 

○売り場にちゃんとストーリーがある!

まずこの「M BASE」という名前の由来なんですが、Mr.M(ミスターエム)さんという架空の人物の「秘密基地」というコンセプトで展開されています。そしてこのMさん、40代独身で、輸入業を営んでいた祖父から倉庫を受け継ぎ、それを秘密基地にしたという細かい設定まであります。神戸という港町ならではの設定ですね。
 


 
確かに至るところに倉庫らしさが散りばめられています。併設されているカフェには本物の工具がディスプレイされていたりと、ここまでちゃんと内装を作り込んでいるのは百貨店では珍しいです。
 

 
ショップのロゴも、倉庫をイメージしたからこその形状です。台形は海外の倉庫街をイメージしたもので、書体は1920年代のドイツの工業社会を映し出した「ジオメトリック」という書体。こういった細かな設定も企画者の思いが込められていると言えます。
 
 

○ストーリーに合わせた品揃えや内装を展開している!

このストーリーがベースとなり、それが品揃えにも反映されています。倉庫で秘密基地を作ったMr.M氏はもちろん、そこに数々の友人を呼ぶようになり、その友人がおすすめするブランドが売り場に展開されているといったストーリーも。
 

・遊び人の友人がおすすめするのは…


神戸発祥のセレクトショップである「乱痴気」。神戸だからこそのセレクトですし、30〜40代の地元民には馴染み深いでしょう。地元のショップと連携するのは今までの百貨店にはあまり無かった要素ですが、ローカルだからこそできる施策なんではないでしょうか。
 

・真面目に物作りをする人のおすすめは…


機能性、デザイン性共に優れたブランド「ミノトール」が。
 

・輸入業を営んでいる友人のおすすめは…


ベタですがニューバランスが展開。
 
そして、それらの友人たちがどんどんと新しい物を見つけてきた物でポップアップを展開する…、という位置付けですね。
 

 
四元氏のクライアントであるKUBERA9981もその位置付けで展開されていました。レザーにネオンカラーを施すのは高い技術が必要なんですが、コーディネートのワンポイントに意外と使いやすのでおすすめな一品。
 

ただの販売員がトップセラーを目指してみた①


 
KUBERA9981について詳しくは上記をご覧ください。
 

 
ポップアップはファッションアイテムだけでなく、レコードや自転車などまで網羅されています。男性が好きそうなホビー関連を置く事で集客にもつながっています。兵庫県の放送局である「Kiss FM」と組んで、アーティストを呼んだイベントも開催したり。
 
Kiss FM KOBE×大丸神戸店 M BASE「大橋トリオ トークイベント」開催決定!

こういったイベントですね。結構な有名アーティストも来ていたようです。
品揃えだけでなく、内装にも神戸ならではの物が使われていて、
 

 
フィティングルームの扉には、三菱銀行神戸支店(旧ファミリアホール)で使われていた扉を使用したり、
 

 
床には神戸港の船大工という「マルナカ工作所」で保管されていた足場を使用。などなど。こんな細かい部分にもその土地ならではの要素を盛り込んでいます。
 
 

○今までの百貨店には無かった要素が

消化仕入れという古くからある商習慣のせいか、百貨店はただのテナントになってしまっていた印象が強くあります。在庫リスクが無く、ただただ有名なブランドのハコが立ち並ぶ施設…、というのが我々世代から見た過去の百貨店の姿でした。
 
「M BASE」はそんな過去の百貨店の姿から脱却し、その土地だからこそ、そしてその百貨店だからこその付加価値を感じさせてくれます。何より、ギンザシックスを初めとした所謂「テナント屋」の手法に舵を切ったと思われたJフロントリテイリングから、このようなショップが出て来た事が個人的には衝撃的でした。「M BASE」は文字通りこれからの時代の「自主編集売り場」の姿であり、本来の百貨店の使命を果たすショップになり得るのではないでしょうか。

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深地 雅也
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