店舗マネジメント  2019-04-28

今後のファッションビジネスの成功要因を考える③

前々回で『エモい=人の温かみ』、前回で『エモいの三角形』という独自の解釈をお伝えいたしました。
 
今回はそちらの続きで『エモいの三角形』をどのようにファッションビジネスにおいて展開していくかになります。
 
この三角形を構成しているのは、クオリティ、オリジナリティ、コミュニケーションであり、これらを拡張しなくてはいけません。
 
この3点に特化したビジネスモデルであるとしている気仙沼ニッティングのビジネスモデルはなかなか再現性が難しいというところまで言い放ってしまっています。これは、新たなビジネスモデルの創造がスタートアップ並みにリスクを伴うことも意味しています。
 
ということで、新たなビジネスモデルを構築するというよりも、今あるリソースで仕組み化していくことを考えた方がよさそうです。
 
使えるものを有益に。
 
では大手アパレルメーカーが保持しているリソースは何か。
 
下記の3点がまずはあげられました。 

これまで、組織において培ってきたものだと思われます。モノ、ヒト、場所すべて大切なリソースです。これらはフルで活用していきましょう。
 
しかし、これだけでは従来の考え方にも反映されているはずで『エモい』仕組みを生み出すにはもう少し材料が欲しいところです。
 
基本的にアパレルブランドがまず初めに着手することといえば「インスタ」の活用だと思います。現代社会で当たり前になっているSNS。SNSを使ってマーケティング活動も行われているくらいですからこちらは見逃せません。つまり情報ですね。
 
また、その発信した情報を楽しみにする人や、そもそもブランドで購入した経験のある人が存在するわけです。彼らは一般的に顧客と呼ばれているわけです。
 
つまり、情報と顧客も間違いなく保持するリソースに入り込んできます。

『保持しているリソース』
⑴モノ
⑵ヒト
⑶場所
⑷情報
⑸顧客
 
これら5つになります。
ではここから、どういった仕組みにしていくかです。
 
 
結論から言うと『コミュニティ』を作ることだと考えております。
コミュニティを作ることで『エモいの三角形』を形成し、最大化できると考えております。
 
コミュニティといえば、現在『オンラインサロン』が巷では流行っており、ニュース番組でも取り上げられるほど、その存在には注目が集まっております。
 
このオンラインサロンは、一般人でも誰でも開くことができ、有料、無料問わず、主催者からの情報が欲しい人は会員になり、ネット上で一つのコミュニティが作られていきます。簡単な話ファンクラブみたいな感覚です。しかし、ファンクラブとの決定的な違いは「本人との距離」にあります。オンラインサロンでは、その「本人」が存在し、実際にやり取りができます。
 
ここで、日本最大級のオンラインサロンを運営するキングコング西野亮廣さんのオンラインサロンではどのようなことが起こっているのかを見てみます。筆者もサロンメンバーの一人です。

 
西野氏のオンラインサロンで行われていること
・活動や思考が共有される 
・オフ会などの案内がくる
・西野氏がメンバーにイベントや取組途中のプロジェクト、サービスの相談をする
(例えば、製作途中の作品が共有され、文章一つにも案を出すことができるなど、製作背景が楽しめる)
などなど
 
あげるとキリがないですが、平たく言うとこのような感じになります。
中でも、着目すべき点は「西野氏がメンバーにイベントや取組途中のプロジェクト、サービスの相談をする」点かと思います。西野氏が持っている情報を作品の発表前に開示しています。彼が世の中に送り出している作品には、実はオンラインサロンメンバーの存在があります。
 
 
本人も自身のブログにて、このようにお話しされています。

【2016年・10月】
絵本『えんとつ町のプペル』を出版。
38万部のヒット。
メガヒットの裏にサロンメンバーあり。
クラウドファンディングでの制作費の調達から、出版後の話題作りまで、連日、サロン内で会議を繰り返した。

 
 
この引用からもお分かりの通り、ヒットを生み出した根底にあったのは『コミュニティ』の存在だと言うわけです。※ちなみにこちらの絵本のPVを作成したのもサロンメンバーです。ほんやのポンチョPV→https://youtu.be/RbmoCgk7o-A
 
さらに、このような仕組みを構築することで、前述した『エモいの三角形』の要素を見事に抑えていると考えられますし、出てきた要素は『保持しているリソース』にも当てはまり、比較的再現性がありそうです。
 
⑴モノ・・・絵本やサービス
⑵ヒト・・・西野亮廣
⑶場所・・・オンライン上
⑷情報・・・西野氏が抱えている案件
⑸顧客・・・サロンメンバー
 
今回のオンラインサロンの事例の本質は「買い手を作り手に引きずり込むこと」であり、どのように「自分事化」できるかになります。自分事化できれば必然的に『エモいの三角形』はクリアすることが出来、先のPV作成など販促のオマケまでついてきてしまう次第です。
 
勿論これは、一種のロールモデルにすぎません。西野亮廣だからできることなのかもしれませんし、忠実なる再現は難しいでしょう。しかし、これまで大切に培ってきたリソースがあるからこそ、この仕組みへ舵を切ることが重要だと考えます。そして、今後のファッションビジネスにおいての成功要因にあるとみております。
 
つまり『今後のファッションビジネスの成功要因を考える』の結論としては『コミュニティ形成』になります。
 
次回は、実際にどのようにコミュニティを形成していくか、具体的に記載できればと思います。
 
本日もお読みいただきありがとうございました。

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高木智史
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