店舗マネジメント  2019-05-04

今後のファッションビジネスの成功要因を考える④

大手アパレルメーカーが今後展開するビジネスにおいて、成長領域である『エモーション価値』領域へどのように踏み込んでいくかを記載してきました。

 
そして、前回の記事にて『今後のファションビジネスの成功要因を考える』の結論は『コミュニティ形成』であると述べました。
 
まず、これまでの解釈と出て来た内容の整理をいたします。
 
先述した通り、今回のテーマは『エモーション価値領域』への展開を行い非論理的購買を誘発することが目的であり、そのために『エモいの三角形の最大化』を目指します。さらに、それを遂行するために『保持するリソースの活用』によって『コミュニティ形成』という戦略のもと、行っていくと言うのがこれまでのまとめ(下記の図参照)です。
 

 
本日は、実際に保持しているリソースの活用によって、どんな感じでコミュニティを形成していくべきなの記載していきます。戦術レベルのお話になります。
 
まず、コミュニティ形成時に参考にしたい西野亮廣氏のオンラインサロンにおける要素の分析をします。
 
■西野オンラインサロン
⑴モノ・・・絵本やサービス
⑵ヒト・・・西野亮廣
⑶場所・・・オンライン上
⑷情報・・・西野氏が抱えている案件
⑸顧客・・・サロンメンバー
という形になります。
 
これらを用いた大きなポイントは3つでしょうか。
 
❶惹きつけの要素・・・「⑵西野亮廣」をはじめ参画型採用による様々な活動
❷非公開情報発信・・・「⑷情報」を「⑴モノ」の製作段階で発信している
❸集合場所の存在・・・「⑸顧客」が集まる「⑶場所」が存在する
 
特に『❶惹きつけの要素』は大きな特徴で『エンゲージメントの4P』を満たしている設計になっております。 
 

 
こちらは、マーケティングにおける自社の購買意欲を高めるための4Pのエンゲージメントバージョンであり、企業や組織へのエンゲージメントを高めるために用いられるフレームです。
 
西野氏オンラインサロン上ではこれら4つが高められる設計であるのとが大きな特徴になっております。
Philosophy・・・「ディズニーを倒す」「最高のエンタメを作り世界中を笑わせたい」
Profession・・・サロンメンバーはプロジェクトの活動に参加できる
People・・・西野亮廣やサロンメンバー
Privilege・・・(重複するが)未公開情報の発信
 
やや、情報を列記し過ぎたかもしれませんが、これらをアパレル企業に当てはめていって完了になります。
 
■アパレル企業
⑴モノ・・・ブランド、商品
⑵ヒト・・・スタッフ
⑶場所・・・店舗(オフライン)
⑷情報・・・商品情報、製作情報
⑸顧客・・・ブランドやスタッフのファン
 
❶惹きつけの要素
理想はスタッフへの惹きつけが望ましいですが、さすがにハードルが高いケースも考えられます。なので「ブランド」に惹きつけていくことにしましょう。ブランドに惹きつけるために『エンゲージメントの4P』を検討していってください。
Philosophy・・・人を巻き込むようなブランド世界観の作り込み
Profession・・・顧客参画型ファッションイベントの企画など
People・・・販売スタッフやその他の顧客との交流
Privilege・・・未公開情報の発信や非公開商品の予約販売など
 
❷非公開情報発信
一般公開されていない情報を一部の顧客に開示していき、特別感を醸成させる狙いがあり、結果、惹きつけに繋がることになります。
また従来のアパレルブランドでは、顧客は来シーズンどのような商品が並ぶかわかりません。製作側としても、基本的に1年先に展開する商品を製作するので、売れた商品のリピートや予測を通じて商品を作っていきます。が、蓋を開けてみると、他ブランドと同じような商品が並ぶといった結果になってしまうことが多くあり、顧客を逃してしまうケースが多くあります。
その中で、製作段階から一部の顧客に情報を開示しておいて、完成までのプロセスを提供し(時には意見ももらいながら)自分事化を狙いにいき、最終的に自社商品を選ばせるといった手段も考えられます。
 
❸集合場所の存在
こちらは是非とも「店舗」をうまく活用したいところです。オンライン上でも(例えばFBなど)情報交換の場所を用意しておく傍、最終的な集合場所は『オフライン』。理想は店舗を『何かが起こるわくわくする空間』にしてしまう(従来あるべき姿)ことです。
 
といった感じで、理想的な部分はあるものの、方向性としてコミュニティ形成は『今後のファッションビジネスの成功要因を考える』うえで奏功するのではないかと思います。
 
次回で、まとめを行い、当テーマを終了とさせていただきます。
本日もお読みいただきありがとうございました。

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高木智史
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