店舗マネジメント  2019-09-29

ファッション業界における採用事情①

全ての業界で言えることかもしれませんが、特にファッション業界では人材の採用は非常に重要な位置付けになっています。
 
今回は『ファッション×採用』という掛け合わせで掘り下げていきたいと思います。
 
販路をECに求めることは各社当たり前ですが、最近ではファッションのIT化が進んでおり、2018年頃から本格化したのではないかと見えます。
その中でも、やはりIT関連技術を持った人材であったり、優秀なデザイナーのクリエイティブ職、パタンナーなどの専門職も非常に求められているようです。
 
しかし、何よりはファッションアドバイザーなどと呼ばれる、所謂『販売職』に関しては新卒、中途問わず枯渇状態です。
 
ここの人材獲得に関しては「困ったことがある」と答える企業は多いはずです。事実、アパレルに特化した人材紹介サービスのクリーデンスやファッショーネでも同様のようで。また、自身が複数の店舗を運営している立場にいた際はしょっちゅう困っていたものです。急遽、退職してしまった際には、後任が見つかるまでは人材派遣会社も利用したことがありました。
 
転職サイトエンジャパンの調べによると、求職者サイドのアパレル業界『販売職』として働く際に心配な2大要素は「給料が安い」「ノルマ」 ということだそうです。
 

 

アパレル業界で働く際に心配なこととして上位に挙げられたのは、「給料が安い」(現在アパレル業界で就業中の方:48%、業界未経験者:42%) 「ノルマ」(同:46%、47%)でした。
属性別で見ると、現在アパレル業界で就業中の方は「連休が取れるか」(38%)、「キャリアアップできるか」(33%)、「結婚してからも働ける環境か」(29%)といった、就業条件やキャリアアップに関する項目を不安視しているようです。アパレル業界未経験者は「未経験者でも入れる業界か」(48%)、「洋服のセンスに自信がない」(48%)といった項目のポイントが高くなっています。

 
参照:アパレル業界での就業意識調査発表!ー「エン転職」×「モデルプレス」共同調査ー
 
 
こちらの図を見ていると、確かに不安になる要素は頷けます。このような事象から販売職を倦厭する人材が多く、人気がなくなり枯渇してしまっているのでしょうか。
 
しかし、以下の図を見ると、実は販売職はアパレル業界では人気の職種であるようです。
 
●アパレル業界で働きたい職種
 

 
業界経験者、未経験者共に販売職に多くの票が集まっていることがわかります。
即ち、条件さえ合致すれば、積極的に採用ができるチャンスがあるということになります。
 
1番の課題は給与でしょうか。
 
ファーストリテイリングやストライプイオンターナショナルは新卒初任給を底上げしたり、TOKYO BASEではインセンティブによる給与体系を工夫するなど理想と現実のギャップを解消する動きが見られます。
おそらく多くのアパレル企業は、販売職の給与体系は年棒制で、実績によって次年度の給与に反映する形が多いかと思います。身を置く企業の市場環境にも左右されますが、一番公平な評価方法であると考えられますし、できれば給与を上げるよう評価をしていると思います。
そして、給与だけで考えると、アパレルだけではなく様々な業界、職種であっても同様の状況が見られる場合もあります。
 
つまり、給与が販売職が枯渇している理由ではないように考えられるのです。
 
では何故、各企業とも販売職の採用に困ってしまうのか。
 
企業サイドの仕組みなどにも課題はあるのかもしれません。
この辺りを次週以降、自身の体験を含め論じていきたいと思います。
 
本日もお読みいただきありがとうございました。

SHARE

  • FacebookFacebook
  • TwitterTwitter
  • Google+Google+
  • LINELINE
高木智史
WRITER

FOLLOW
FOLLOW

COMMUNICATION

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

RECENT ENTRIES

  • ファッション業界における採用事情②

    2019-10-19  店舗マネジメント

    こんにちは! 前回からのテーマファッション業界における『採用』についての考察です。   なぜ『販売員』が枯渇しているのか。   枯渇とは単に販売員を志望する人口が減っていることも挙 […]

  • ファッション業界における採用事情①

    2019-09-29  店舗マネジメント

    全ての業界で言えることかもしれませんが、特にファッション業界では人材の採用は非常に重要な位置付けになっています。   今回は『ファッション×採用』という掛け合わせで掘り下げていきたいと思いま […]

  • 『欲しい』を作るには③

    2019-09-21  店舗マネジメント

    こんにちは!   本日は先週の続きになります。   『ニーズ喚起』を抑えた上で、どういった施策や販促方法が考えられるのか。考察していきたいと思います。   事例を含め考え […]

RECENT ENTRIES

  • 売上・粗利・仕入・在庫表を活用してみよう!⑦

    2019-12-12  ブランド・ビジネス

    ・前回の振り返り 前回の記事では、MDが持ち合わせる権限。   ① (売れる商品を売れる分だけ)仕入すること。 ② 買いやすい価格に変更(セールする)し、売上点数を伸ばすこと。   […]

  • ラグジュアリーブランドが生まれにくい社会とは

    2019-12-09  ブランド・ビジネス

    日本国内には様々な洋服ブランドがあります。低価格ゾーンから高価格帯までありますが、欧州に見られるようなラグジュアリーと呼ばれる超高級ブランドはありません。 コム・デ・ギャルソンやヨウジヤマモト、イッセ […]

  • 売上・粗利・仕入・在庫表を活用しよう!⑥

    2019-12-05  ブランド・ビジネス

    ・7月仕入予算金額通りに仕入をすると、在庫がヤバイ状況に? 前回の記事では、7月の仕入金額を予算通り発注したら、7月以降の在庫金額はどうなるのか?ということまでお伝えしました。 売上・粗利・仕入・在庫 […]

SPECIAL 
JOURNALS

BY UP&COMING EDITOR

MORE

CHIEF 
EDITOR’S

BY CHIEF EDITOR

MORE

ランキング