ブランド・ビジネス  2019-10-28

百貨店は「オワコン」か?少なくとも「成長産業」ではない

百貨店はオワコンかそうでないか、という論争がありますが、正直なところ「オワコン」とまでは言えないが、決して「絶好調」とか「成長産業」とは呼べないと思います。また「安定産業」とも呼べません。

「斜陽産業」「衰退産業」くらいの呼び名がちょうどよいでしょう。

 

 

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67772

の記事にもあるように、

 

99年には311店を数えた我が国の百貨店も00年7月のそごう倒産を分水嶺に減少に転じ、18年末には219店まで減少。来年3月には三越の新潟店、東急の東横店の閉店も決まっており、今後も地方店や郊外店中心に閉店が続けば2020年中には200店舗を割り込みそうだ。

 

という状況です。

 

それにしてもどうしていつも、この人の記事の見出しには自分の名前が入るのでしょうか?(笑)

 

2019年に入ってからすでに数店舗は閉鎖しているので、確実に200店切れに向かっています。

この状況において「百貨店をオワコンと言っているが、髙島屋の売上高は9600億円もある」とか言ったところで、その髙島屋も横浜港南台店の閉鎖を発表しており、店舗数が減れば髙島屋の売上高だって減ることになりますから、髙島屋が安泰というワケでもありません。

 

百貨店という業態が完全に消滅するということは相当遠い未来まで起きないと思いますが、今後も地方店・郊外店を中心に店舗数は減り続けると考えられます。いずれどこかの時点で下げ止まると思いますが、その時には、大都市旗艦店と地方中心都市の一番店しか百貨店は残っていないでしょう。

百貨店には不動産がたくさんあるから、と言ったところで、それは企業としての収益源にはなり得ますが、百貨店そのものの売れ行きや集客に影響は与えません。

例えば、朝日新聞社は今相当に厳しい収益状況が続いていると伝えられますが、反面、不動産を多数持っています。今後も不動産収益で会社としては存続できるでしょうが、朝日新聞という媒体の購読者が増えるかというと、それはあり得ません。さらに減り続けるでしょう。

 

これと同じです。いくら不動産があって収益がある程度安定していると言ったところで、百貨店の集客とは何の関係もなく、97年ごろまでの賑わいが百貨店という売り場に戻る原因とはなり得ません。

 

逆張りで店舗数が減り続ける百貨店という販路に賭けて残存者メリットを享受するというのも一つのやり方ではありますが、ブランドの成長の起爆剤にはならないでしょう。

ただ、どんな手法を取るかはそれぞれのブランドの自由ですので、状況をよく分析して判断してください。

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南充浩
WRITER

1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

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1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

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