ブランド・ビジネス  2019-11-12

70代のスマホ使用者は確実に増えている

先日、母方の祖母の法事に出かけましたが、叔父も70歳代になり、叔父の同世代の親類もほとんど60代後半から70代半ばになっていました。

法事には飲み食いが付き物ですが、その時にみんなを観察していると、ほとんどの老人がスマホを使っているのです。もちろん、使い方はまちまちですが、少なくとも70代でもスマホを使っています。

 

世間的にも、アパレル業界的にも「老人はスマホを使わない」というのが定説ですが、それは間違いとなりつつあります。

iPhoneが登場してから12年くらいが過ぎています。当時の60代・70代はスマホを使わなかったでしょう。そういう当方もスマホを使い始めたのは2011年からです。

しかし、登場から12年が経過しているということは、当時の50代が60代になり、60代が70代になっているということです。

また、今の携帯ショップに行くと、iPhoneを買うかどうかは別にして、並んでいる機種はスマホばかりです。ガラケーもゼロではありませんが、法人用に2種類くらいの端末しか用意されていません。

こうなると、老人であってもスマホを買わざるを得ません。

買った限りはもったいないですから、いくら老人でも使い始めます。使い始めれば徐々に慣れていきます。

 

あと10年すれば、今の50代が60代になり、今の60代が70代になります。

今の50代、60代は普通にスマホを使いますから、老人もスマホを使う時代になります。今、使っている当方の70代の親類は80代になりますから、80代までがスマホを使う社会となります。

 

http://www.thutmosev.com/archives/81433521.html

 

2018年から19年にかけての調査では、60代以上でもスマホがガラケー利用者を上回った。(MMD研究所)

2012年には12%だった高齢者のスマホ比率が2018年は61%になり、2019年は65%以上になると予想されています。

 

3大キャリアの携帯ショップ、格安携帯ショップのいずれもが、ほとんどスマホしか販売していない状況ですから、否応なしにスマホを使わざるを得ないので、老人の使用者数は今後も当然伸び続けます。

 

このように不動と思われた物事も10年すれば状況が変わるのです。

ところで、我がアパレル業界、小売業界はこの変動を見据えているのでしょうか?業界人が見ていない間に必要に迫られて70代もすでにスマホを使っています。

ネット通販を強化しようとしているアパレルや小売企業が多いですが、人口の多い老人層の動向の変化を見据えているのでしょうか?

先んずれば人を制すと言われますが、老人層へのアプローチはまだ先行者利益が見込める段階で、人を制するチャンスでもあります。

積極的に取り組む必要があるのではないでしょうか。

 

SHARE

  • FacebookFacebook
  • TwitterTwitter
  • Google+Google+
  • LINELINE
南充浩
WRITER

1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

FOLLOW
FOLLOW

1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

COMMUNICATION

Leave a Comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

RECENT ENTRIES

  • ラグジュアリーブランドが生まれにくい社会とは

    2019-12-09  ブランド・ビジネス

    日本国内には様々な洋服ブランドがあります。低価格ゾーンから高価格帯までありますが、欧州に見られるようなラグジュアリーと呼ばれる超高級ブランドはありません。 コム・デ・ギャルソンやヨウジヤマモト、イッセ […]

  • 長所と短所は表裏一体

    2019-12-02  ブランド・ビジネス

    長所と短所は表裏一体で、長所ゆえに欠点に変わること、短所ゆえに長所に変わることも珍しくありません。 一つの事象で良い悪いは単純に判断できないのです。   例えば、日本人は英語が話せないという […]

  • サンプルにも製造コストがかかっている

    2019-11-18  ブランド・ビジネス

    洋服を製造する際、いきなり完成品が出来上がるのではなく、サンプルが作られ、それを修正して完成品となることは、意外に知られていません。 消費者はもちろんのこと、販売員やセレクトショップの本部スタッフです […]

RECENT ENTRIES

  • 売上・粗利・仕入・在庫表を活用してみよう!⑦

    2019-12-12  ブランド・ビジネス

    ・前回の振り返り 前回の記事では、MDが持ち合わせる権限。   ① (売れる商品を売れる分だけ)仕入すること。 ② 買いやすい価格に変更(セールする)し、売上点数を伸ばすこと。   […]

  • ラグジュアリーブランドが生まれにくい社会とは

    2019-12-09  ブランド・ビジネス

    日本国内には様々な洋服ブランドがあります。低価格ゾーンから高価格帯までありますが、欧州に見られるようなラグジュアリーと呼ばれる超高級ブランドはありません。 コム・デ・ギャルソンやヨウジヤマモト、イッセ […]

  • 売上・粗利・仕入・在庫表を活用しよう!⑥

    2019-12-05  ブランド・ビジネス

    ・7月仕入予算金額通りに仕入をすると、在庫がヤバイ状況に? 前回の記事では、7月の仕入金額を予算通り発注したら、7月以降の在庫金額はどうなるのか?ということまでお伝えしました。 売上・粗利・仕入・在庫 […]

SPECIAL 
JOURNALS

BY UP&COMING EDITOR

MORE

CHIEF 
EDITOR’S

BY CHIEF EDITOR

MORE

ランキング