繊維の基礎知識  2020-07-06

糸の「番手」とは?

一口に「生地」と言っても、14オンスデニムみたいに分厚い生地もあれば、高級ワイシャツに使われるような薄い生地もあります。

では生地の厚さが違う理由はなんでしょうか。

いろいろな理由がありますが、一つには糸の太さの違いがあります。

一般的に太い糸で織った生地は分厚くなり、細い糸で織った生地は薄くなります。

 

そして糸の太さを表す業界用語として「番手」があります。

この「番手」が使われるのは主に綿・ウール・麻で、シルクや合成繊維には「デニール」「デシテックス」という単位が使われます。

 

今回は「番手」についてです。

番手は1番手、10番手、15番手、20番手、・・・・100番手という具合になります。

で、一番太い糸が「1番手」で、数字が大きくなればなるほど糸は細くなります。100番手なんていうのは相当に細い糸です。

デニム生地は主に10番手の綿糸で織られます。高級ワイシャツなんかは80番手とか100番手という綿糸が使われます。

だいたいどれくらいの分厚さかはイメージできるのではないでしょうか?

 

で、読み方なのですが、

1番手は「イチバン」、2番手は「ニバン」とそのままですが、10番手は「トオバン」と読みます。

11番、12番はそのまま「ジュウイチバン」「ジュウニバン」なのですが、20番手になると「ニーマル」と読みます。

30番手、40番手~90番手まで同様に「サンマル」「ヨンマル」・・・「キューマル」という風に呼びます。

 

生地メーカーや紡績に行って、「ヨンマルが」とかいう言葉を聞いたときにはこれを思い出してください。

 

ここからさらに踏み込んでみます。

綿、ウール、麻は糸の太さを「番手」という単位で呼びますが、実は同じ「1番手」でも綿とウールと麻ではそれぞれ糸の太さが違うのです。

例えば、1番手=〇〇ミリという具合に3つの素材とも太さが統一されているわけではないのです。

それぞれ、同じ1番手でも太さが異なります。

これを綿番手、毛番手、麻番手と呼びます。

 

ですから、綿の1番手と、ウールの1番手と、麻の1番手ではそれぞれ糸の太さが異なるのです。

そのために業界には番手換算表というものが存在します。

 

ついでに言及すると、糸の太さ=番手というふうに理解してもあまり弊害はないですが、実は番手というのは重さが基準になって決められているので、必ずしも番手と太さは常に同じとは限らないのです。そしてデニール、デシテックスも重さが基準となった単位なのです。

 

 

番手の換算表については参考にここを見てみてください。

 

http://cubeaki.dip.jp/home/back-100.html

 

例えば

綿番を毛番にする場合は 毛番≒綿番×1.7

麻番を綿番にする場合は 綿番≒麻番÷2.8

 

という具合です。

綿100%、ウール100%、麻100%などの生地ならこういう計算は必要ありませんが、綿ウール混、綿麻混などの生地を織る場合、この計算をしなくては織ることができません。

 

厳密に言えば、糸の世界はもっと奥深いのですが、販売員を含む「川下」の人にはそこまで必要ありませんから、これくらいを知っておくと洋服や生地への理解がより深まるのではないでしょうか。

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南充浩
WRITER

1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

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1970年生まれ。大学卒業後、量販店系衣料品販売チェーン店に入社、97年に繊維業界新聞記者となる。2003年退職後、Tシャツアパレルメーカーの広報、雑誌編集、大型展示会主催会社の営業、ファッション専門学校の広報を経て独立。現在、フリーランスの繊維業界ライター、広報アドバイザーなどを務める。 2010年秋から開始した「繊維業界ブログ」は現在、月間20万PVを集めるまでに読者数が増えた。2010年12月から産地生地販売会「テキスタイル・マルシェ」主催事務局。 日経ビジネスオンライン、東洋経済別冊、週刊エコノミスト、WWD、Senken-h(繊研新聞アッシュ)、モノ批評雑誌月刊monoqlo、などに寄稿 【オフィシヤルブロ(http://minamimitsuhiro.info/ )】

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