ECディレクターの為の教科書  2020-07-10

指名検索はどう購買に繋げるのか?

ブランドネームで検索行動を起こす「指名検索」ですが、これが発生しているとそのブランドは当然需要があるという事です。しかし、それが発生しているにも関わらず売上が適切に取れていないケースもあったりします。今回はそこを深堀りしてみましょう。

 

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Googleアナリティクスで計測できる「CV経路」という項目があるのですが、こちらを見るとユーザーがどういった経路を経てCVに至ったかがわかるようになっています。このデータ上では指名検索だけを抜き取る事ができませんが、次に発生する行動をここから予測しておくと指名検索についても対策が取れるようになってきます。

 

ユーザーは再訪を繰り返してCVに至る

CV経路を普段からよく見ていればわかるのですが、ユーザーは1回の訪問でCVに至る事はほとんどありません。大概は、検索から何度も訪問したり、ソーシャルを何度も経由したり、またはノーリファラー(ダイレクト)で訪問を繰り返した後、CVに至ります。どれかがクリティカルな要素、というよりはソーシャルの画像や商品画像、商品コメントや記事コンテンツ全てが購買決定要因の1つであるという事です。なるべくそれらに触れてもらう事でCVの確率を高めていきます。この傾向が見えてくると指名検索後に起こる行動は下記のようなものだと理解できます。

 

①ブランド名を含むキーワードで検索後、流入。

②サイトコンテンツを回遊、もしくは離脱してからソーシャル閲覧。

③ブックマークしてから訪問を繰り返す。商品ページをブックマークする場合も。

④購入

 

②が飛ばされる事もあるかとは思いますが、概ねこのような感じでしょうか。という事は、指名検索を確率高く購買に変えていきたい場合、②と③で購買決定要因を増やしてあげればいいのです。特に③はブックマークまでしていますから取り分けCVが獲得しやすいですね。

 

まず②の項目ですが、こちらはざっくり言えば「サイトコンテンツの充実」でしょう。ブログ・特集記事からスタッフのコーデ画像、シーズンルックなどなど。ここに関してはコンテンツマーケティングの要素なので、また詳しくお話しますが、商品への導線をちゃんと引いてあげるだけで効果は上がります。逆に導線が適切に引かれていない場合、大きく機会損失しますのでご注意ください。特に販売員コーデやシーズンルックのようにコーディネートが見れるコンテンツに関しては導線が命です。視認性が悪い、リンクがどこに貼られているかが不明瞭、商品クレジットが無いなど、このような事でめちゃくちゃ機会損失しているサイトはよく見られます。

 

③に関してですが、こちらは特定の商品ページ自体をブックマークしているユーザーも少なくありませんので、商品詳細ページで背中を押してあげるような情報をしっかり掲載しておきましょう。例えば、

 

・どんな会員特典があるか?ポイントはどの程度つくのか?
・当該アイテムを使ったコーディネート

 

と、簡単に掲載できそうなのはこのあたりでしょうか。もちろん、

 

・バーチャルフィッティング導入
・商品に関する記事を差し込む

 

のような事をやっているブランドはありますね。

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BEAMSの商品詳細ページなどは特に情報量が豊富で購買を後押ししてくれるかと。

 

また、指名検索の中で「ブランド名 アイテム名」や「ブランド名 掲載雑誌名」のように目的買いの側面が強い場合は、商品ページでもしっかりSEO対策しておき、ユーザーがすぐ目的のページへ行き着くようにしておきましょう。サイト内検索データから、どういったワードで検索されているかも確認し、それを商品名に差し込むとより効果的ですね。

 

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商品タイトルにブランド名を差し込んでおくか、もしくは最低限ディスクリプションにだけ差し込んでおくのも良いでしょう。商品コメントにもブランド名と共に検索されそうなワードを差し込んでおき、回遊してきたユーザーが迷わないようにしてあげるのも重要な作業です。

 

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Googleアナリティクス上にて「閲覧開始数」の増減もしっかり確認し、SEO対策したページがちゃんと検索で引っかかったのかを検証しておきましょう。商品ページからのランディングが多い場合、回遊してきたユーザーがその商品をブックマークしてくれている可能性も高いです。

 

競合サイトにユーザーを取られている場合

ブランド名検索で競合、つまり他社ECモールや卸先のECにユーザーを取られているケースもあるでしょう。その場合はsearch consoleからブランド名検索のクリック率を確認してみましょう。

 

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こちらがsearch consoleの画面ですね。「クリック数」「表示回数」「クリック率」「掲載順位」と並んでいまして、言葉の通りなんで見方は難しくありません。問題はどの指標を見るかですね。ブランドの指名検索をチェックする時に見るのは下記のような感じでしょうか。

 

・クリック数と表示回数の増減 … 施策を打った際に指名検索が増加したかどうか。ブランドの知名度を図る。
・掲載順位 … 記事コンテンツを含むSEO対策で順位がどう変動したか。
・クリック率 … 指名検索の発生から適切にECサイトへ流入があるか。

 

今回のケースで注目したいのがクリック率ですね。ブランドの指名検索が発生した際に、公式サイトであるなら掲載順位は高くなりやすいのですが、にも関わらずクリック数が少ない…。なんて事は起こっていないでしょうか。つまりクリック率がやけに低い、という事ですね。知名度が高く、SKU・ページ数も多いECモールは指名検索の際に競合になりやすいのですが、ブランド公式が掲載順位で1位でもクリック率が低い場合はこれらの競合に取られている可能性が高いです。逆に、掲載順位が2位以下だったとしてもクリック率が高ければそれほど問題では無かったりします。ここを常に計測していなければ対策が取れませんのでご注意ください。掲載順位を上げるべきなのか?クリック率を上げるべきなのか?それとも実は現況で大きな問題は無いのか?の判断が出来ないからです。

 

対策はどうしたらいい?

日々、search consoleを見て推移を追い、地道に対策を講じる事でクリック率を上げていきましょう。モールの方がお得感が強いのであれば、会員特典をしっかり設計し、それをディスクリプションやソーシャル等で見せていくのも一つの手です。ユーザーからすると「モールの方がお得に買い物できるのでは?」という思いが強いでしょうから、プライシングで勝負するのは得策ではありません。公式ならではのサービスを出来る限り訴求していきましょう。(会員限定の展示会開催・定期的に非売品のノベルティ進呈・会員ランクによる特典の変動など)ソーシャルでもしっかり訴求しておけば、指名検索の際に既に公式サイトだけに目的を絞ってくれるかもしれませんのでタッチポイントの至るところで訴求しておきましょう。

 

このように広告を使わずとも出来る対策はありますので、日々データと向き合いながらユーザー動向を推測してください。特に指名検索は最も売上に直結させやすく、活用出来ていない場合は大きく機会損失している可能性があります。

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深地 雅也
WRITER

株式会社StylePicks CEO。コンテンツマーケティングをメインに、ECサイト構築・運用・コンサルティング、ブランディング戦略立案、オウンドメディア構築、販促企画などをやってます。最近はODM・OEMメーカーのブランド設立支援、IT企業のアドバイザー、服飾専門学校講師、ライター業なども手がけてます。

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