MD視点での決算書の読み方  2021-05-19

決算書を読むことでMDの数字面の仕事を鍛えよう㉔

〇IRとは?(復習)

今回の記事からは、番外編をお伝えします。

上場企業のウェブサイトには、IRという項目があることは、以前にもお伝えしました。このIRで、売上速報・情報と呼ばれる項目を設けている組織は、多くあります。

因みにIRを以下簡単に復習すると。

・Investor Relations(インベスターリレーションズ)

企業が投資家に向けて経営状況や財務状況、業績動向に関する情報を発信する活動をいう。日本では「投資家向け広報」とも日本語訳されているが、IRという頭字語も定着している。”

 

ということです。

このIRには、月次ベースでの売上速報(全店・既存店両方掲載されている場合が多い)が記載されています。更には、売上・客数・客単価(既存店ベースの場合とそうでない場合がある)の情報が記載されています。この情報を見る際に、まず注意すべき点は、必ず既存店の情報を見て頂きたいのです。

 

 

〇既存店とは?

因みに、既存店とは?ということをWikipediaで調べると、以下のように記載されています。

”出店から1年以上経過し、売上高や人件費、利益などを前年実績と比較できる状態になった店のこと。”

 

と記載されています。

何故、既存店の売上だけチェックせよ!というのは、皆様もおわかりの通り、1年以上営業をしていない店。所謂新店分の売上もカウントしてしまうと、昨年対比を必ずと言っていいほど超えてくるからです。

 

 

〇各指標から見えること

ここで話を戻し、特にMDの方々に着眼してほしいのは、既存店客数・客単価の昨対です。何故ならば、この数字を追うことで、その組織の本質が更に見えてくるからです。

売上は、以下の公式で成り立っています。

売上=(買上)客数×客単価

更に客数を分解すると、以下のようになります。(客数の分解は、様々な分解が可能なのですが、今回は一般的なものを使用します)

・入店数(ECで言えば、セッション数等)
・購買率

 

となります。

客単価は。

・1点単価(売上金額÷売上点数)
・SET率となります。

 

ここで、各項目はどのような仕事に紐づくのかを、独断と偏見で簡単に説明しますと。

・入店数(ECで言えば、セッション数等)

→販促施策の効果(実店舗もECも)
→VMDの効果(特に実店舗)

等があります。

・購買率

→接客の良し悪し。ECはコンテンツの出来?
→商品そのものの出来

・1点単価(売上金額÷売上点数)

→これは、MDにおける適格(適正な価格)な部分をチェックする項目です。

この項目の重要性は後に記事にいたします。

・SET率

→接客の良し悪し
→VMDの良し悪し。コンテンツ。特にコーディネートページの良し悪し。
→セール時に活用できる指標。

 

以上が、私の独断と偏見での簡単な説明です。次回の記事から、この項目を前提に記事を進めていきます。では、皆さん。次回もお楽しみに。

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佐藤 正臣(マサ佐藤)
WRITER

(株)エムズ商品計画オフィシャルサイト】(株)エムズ商品計画代表取締役。大分県大分市出身。リテールMDアドバイザー。繊研新聞社より「数学嫌いでも算数ならできる筈〜算数で極めるMDへの道」出版。大手アパレルからライフスタイルブランド・スーパーマーケットなど、あらゆる分野のマーチャンダイジング改善に従事。仕事依頼は上記弊社ウェブサイトリンクよりお願いします。唯一の趣味は古着収集。

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