復習問題~仕入予算編②~

復習問題~仕入予算編②~

復習問題~仕入予算編②~

今回は、前回主題した問題の解答を発表します。

 

(問題12)
1年の売上予算25億円。粗利率予算52%の組織があります。1年での仕入原価予算はいくらに設定すべきですか?

(問題12の答え)
過去の連載で。小売業における仕入の基本的な考え方は?”売れる分だけ仕入れる!”が、基本的な考え方だとお伝えしました。売れる分だけ仕入れる!なので、答えは、売上予算である25億円!では、ありません。問題文にも、仕入原価予算と記載されていますから、この問題の答えは原価金額です。
ということは?

→売上予算25億円×粗利率予算52%=粗利高予算13億円。
→売上予算25億円ー粗利高予算13億円=売上原価予算12億円。
ですから、売れる分だけ仕入れる!ということであれば?

売上原価=仕入原価

となりますから、答えは12億円が正解です。

(問題13)
問題12の組織の値入率目標を65%に設定した場合。仕入原価予算を仕入元売価換算すると、金額はいくらになりますか?

(問題13の答え)

問題12の答えが、仕入原価予算12億円でしたから、これを仕入元売価金額に換算するということは?
仕入元売価金額=仕入原価金額÷仕入原価率が計算式となります。今回の組織の値入率は、65%でしたから仕入原価率は?
→1-65%(値入率)=35%(仕入原価率)となります。
ということは?
→12億円(仕入原価予算)÷35%(仕入原価率)=約34.3億円
答えは、34.3億円になります。 

(問題14)
問題12・13の組織(粗利率52%・値入率65%)の年間OFF率は何%になりますか?

(問題14の答え)
過去の連載でも述べたように、値入率と粗利率の設定の差は、売価変更できる大きさを表していることと同義です。今回の組織の売上予算は25億円ですから、問題13が解ければ問題なく、問題14が解けます。但し、一つだけ注意する点としては、OFF率算出の計算式は、OFFできる金額÷仕入元売価金額になります。

ということは?
→34.3億円(仕入元売価金額)-25億円(売上予算)=9.3億円(1年でのOFF想定金額)

となり、1年で約9.3億円分は、OFFすることを想定している!ということになります。この問題は、1年でのOFF率が何%になるか?というとですから。

→9.3億円(1年でのOFF想定金額)÷34.3億円(仕入元売価金額)=27.1%(1年での想定OFF率)
となり、27.1%が正解です。

この問題のポイントは、OFF率の計算式は、OFFできる金額÷売上予算(今回は25億円)ではありませんので、そこに注意が必要です。

次回は、残る在庫についての考え方を問題として出題致します。

では、皆さん次回もお楽しみに。