復習問題~仕入予算編④~

復習問題~仕入予算編④~

復習問題~仕入予算編④~

今回は、前回出題した問題の解答を発表します

(問題15)
1年の売上2億円。粗利率55%。値入率65%の組織がある。この組織の1年での消化率(売上原価÷仕入原価)が90%だった場合。残してしまった在庫原価いくらになりますか?

(問題15のこたえ)
この問題を解くポイントは、この組織の1年での売上原価と仕入原価がわかれば良い!ということになります。ということは?

→2億円(売上)×粗利率(55%)=1.1億円(粗利高)

→2億円(売上)ー1.1億円(粗利高)=9,000万円(売上原価)

ということになります。

次は、仕入原価金額の算出です。

→9,000万円(売上原価)÷90%(1年での消化率)=1億円(1年での実質の仕入原価)

→1億円(1年での実質の仕入原価)ー9,000万円(売上原価)=1,000万円(1年で残した在庫原価)

となりますから、正解は1,000万円です。

(問題16)
問題15で算出された残してしまった在庫を、翌年にファミリーセールで粗利率30%で完全消化した場合。ファミリーセールの売上金額はいくらになりますか?

(問題16のこたえ)
粗利率30%がファミリーセールを実施した結果ですから、このケースの売上原価率は?70%となります。売上原価高÷売上原価率=売上となりますから、ファミリーセールの売上は?

→1,000万円(消化した売上原価)÷70%(売上原価率)≒1,429万円(ファミリーセールの売上)

となり、正解は約1,429万円になります。 

(問題17)
問題16のケースでは、ファミリーセールのOFF率は何%になりますか?

(問題17のこたえ)
この問題を普通に解くと?

→1,000万円(売上原価)÷((1-65%)(仕入原価率))≒2,857万円

となります。この約2,857万円は商品が元売価で売れた場合の金額です。ですので。

→2,857万円ー1,429万円(FSの売上)≒1,428万円(OFFした金額)

→1,428万円÷2,857万円=50.0%(ファミリーセールのOFF率)

となり、正解は約50%です。 

ですが、この解き方がすぐにできない方は、前回のヒントでも書いたように。

”値入率65%の商品が元売価では売れず、セールして売った結果。粗利率30%で売れた。この商品のOFF率は何%になるでしょうか?”

という問題に置き換え、元売価設定を1,000円等の計算しやすい数字にして計算しても、答えは同じになります。

→350円(売上原価)÷((1-30%)(売上原価率))=500円(セール売上)

→500円ー1,000円(元売価)=500円(OFFした額)

→500円(OFFした額)÷1,000円(元売価)=50%(OFF率)

となります。

今回で、MD数字基礎の復習問題は終わりです。次回の記事が、”アパレルMDの為の教科書”最終回となります。次週をお楽しみに!