売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?①

売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?①

売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?①

今回から算数のおはなし。

前回までの連載で、マーチャンダイザー(以下MD)の仕事。そして、その仕事の目的について考えてきました。

そして、MDの仕事には、商品面の仕事と数字面の仕事がある。MDの仕事の目的は、”品揃え政策という仕事を通じて、組織の売上。そして粗利益をより獲得すること!”だとお伝えしました。

読者の方には”粗利益”って何よ?という方も多くいらっしゃると思います。
ということで💡今回からは、マーチャンダイザーの仕事の数字面の仕事に必要なことを中心に、この連載を進行していきます。

アパレル・ファッション業界の仕事に携わる人は、数字が苦手??

アパレル・ファッション業界の仕事に携わる中には、数字が嫌い!数字に拒絶反応を起こす!という方も多くいらっしゃると思います。ですが、

小売業におけるMDの数字面は、小学校の算数の知識さえあれば、十分に対応できるものです。

私もMDの仕事の数字面を本格的に学び始めたのは、38歳になったときでした。(現在46歳)
このことを教えてくれた師匠とも言える方が、尋常ない程に頭がよく、絶対に敵わない!と思いましたし、歳をとってから、こういう学びを始めたので、教えてもらったことも中々身につかず_| ̄|○

いつも。

”お前は小学校の算数も、ロクにわからんのかぁ~!”

とよく叱られました(笑)

しかし、ドラゴンボールの修行のように、あるとき突然強くなる(笑)と同じようなことが、私にもおこり、過去に経験した、販売やMDの商品の仕事と結びつくようになりました。

そして、知識として習得したというよりも、頭ではなく、体に染み付いたような感覚になりました。そのようなことを経て、現在に至ります。

体に染み付いた知識は、簡単には忘れませんし、瞬時の”気づき”にも繋がります。ですから、読者の皆さんも、数字に弱いからといって諦めず。知識が体に染み付くまで反復練習をおすすめします。

上代・下代・プロパー・掛率って、どの項目に入るの??

ここで話は戻り、MDの仕事の目的は、前述したように。

”品揃え政策という仕事を通じて、組織の売上。そして粗利益をより獲得すること!”です。

ですが、アパレル・ファッション業界に限らず、小売業界には、MDの数字面に関することで粗利益を使用していない組織も未だに多くあるのが、事実です。
そして、小売業で使用する、数字に関する名称も組織・業種によって様々です。今回の連載のタイトルは?

“売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?”

というタイトルになっています。
しかしながら、組織によっては、このことを違う名称によって呼んでいる組織も多いことでしょう。そこで、以下。言葉の意味をしるために、今回は売価と原価を以下解説していきます。

★売価とは?
アパレル小売業では、よく上代と言う言い方をされます。また元売価のことは、プロパー上代・建値。またメーカー小売り希望価格との言い方をされます。セールした場合は、セール上代などの言い方もされます。

★原価とは?
よく下代という言い方をされます。また小売業でいう原価は、“製造原価”ではなく、“仕入原価”のことになります。自社で商品を製造して、自社のショップで売っている場合は、製造原価と仕入原価は、ほぼ近いものになります。
(但し、実際は海外生産だと為替等の影響で、金額にかなりの誤差が生じる場合があります。)
また、小売業でよく出てくる掛率は、仕入原価率のことになります。

ですから、MDは基本。仕入原価(下代)を気にすれば良いですし、小売業で語られる原価のことは、仕入原価のことだと認識してください。

では、次回はMDの仕事において、特に重要な粗利益のこと。そして、”値入"という言葉が持つ意味についての話をします。

では皆様。次回をお楽しみに。