売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?④

売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?④

売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?④

商品が値引き・割引・セールをして売れれば、粗利益が減る

前回の記事は、番外編として、”なぜ、MDにとって”粗利益”が大事なのか?”という話でした。

今回からは再び、”売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?”という話に戻します。

前々回の記事は、商品が値引き・割引をして売れた場合。粗利益高は下がり、粗利率が下がる!というお話をさせて頂きました。
また、粗利率やOFF率の計算ができるようになるということは、マーチャンダイザーの仕事の目的。

“マーチャンダイジング(以下MD)の仕事を通じて、多くの人に商品を購入してもらい、売上を上げること。そして、より多くの粗利益を獲得すること。”
を考えても重要なことだとお伝えしました。

 

問題にチャレンジしてみて!

そこで今回は、マーチャンダイザー(以下MD)の仕事で役に立つ?問題を何問か出します。是非、皆さんチャレンジしてみてください。

(問題1)
1個10,000円の元売価の商品を仕入原価4,000円で仕入れた。値入率は何%になるでしょうか?

(問題2)
問題①の商品が、元売価で売れず、50%オフして売ったら商品が売れた。粗利率は何%になるでしょうか?

では、皆さん是非考えてみてください!

問題①の解答です。

では、問題①の解答です。

 

これは、おそらく皆さん簡単だったでしょう。上記の図をみてわかるように、1万円の商品で仕入原価高4,000円ならば、
1万円(元売価)-4,000円(仕入原価高)=6,000円(値入高)
になります。ということは💡
6,000円(値入高)÷1万円(元売価)=60%(値入率)

が正解です。

因みに、アパレル・ファッション業界では仕入原価率(掛率)でよく上司が部下に指示を出す光景見られますが、私は値入率で指示を出します。それは何故か??

元売価で商品が売れれば、値入率と粗利率の数字が同じになります。
MDの仕事は、売上だけでなく粗利益も意識しなければなりません。ということは💡値入率で言った方が、粗利益のことが想像・意識しやすい!ということからです。

あと、最近原価率を製造原価率や仕入原価率のことをごちゃ混ぜに言う人も多く、小売業という観点でものを考えれば、値入率で語った方が、ごちゃ混ぜになりにくい!という側面もあります。

問題②の解答です。

問題②の解答です。

元売価1万円の商品が、50%オフして売れると?
1万円(元売価)×50%(オフ率)=5,000円(オフ高)
ということになります。よって、売上は?
1万円(元売価)ー5,000円(オフ高)=売上5,000円です。
問題①と商品は同じになりますから、売上原価は4,000円になります。粗利益高は?
5,000円(売上)ー4,000円(売上原価)=1,000円(粗利益高)
1,000円が粗利益高になります。問題は粗利率は何%か?ということですから、
1,000円(粗利益高)÷5,000円(売上)=20%
答えは、粗利率は20%です。

 

簡単なことだけど、覚えてほしいこと。

最後に簡単なことですが、必ず覚えておいてほしいことがあります。

粗利率と売上原価率は、足すと必ず100%になります。これは、値入率と仕入原価率を足しても同じことになります。

上記の問題の例でいうと、粗利率は20%ですから、売上原価率は80%になります。このことは、今後重要になってきますので、必ず覚えておいてください。

では、次回は更に難易度の高い問題を出しますので、是非次回をお楽しみに。