売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?⑥

売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?⑥

売価とは?原価とは?粗利益とは?値入とは?⑥

前回の記事の問題①の答え

皆さん。前回で私が出題した問題を解けましたか?

では、前回の問題の答えを以下。解説していきます。

問題①
1個10,000円の元売価。4,000円の仕入原価で仕入れたの商品が売れず、6,000円の売価に変更したら売れた。粗利率は何%になるでしょうか??

この問題を図にして表現すると上記のようになります。
前回もお伝えしましたが、計算式でだけで、この問題が解けない人は、上記にような図を書いてみると良いと思います。

では、解答です。
6,000円(売った売価)-4,000円(売上原価高)=2,000円(粗利益高)
4,000円オフして6,000円で売れたのですから、当然粗利益高は減ります。
結果。粗利率は??
2,000円(粗利益)÷6,000円(売った売価)=33.3%(粗利率)
正解は?
33.3%です。

皆さんどうでしたか?問題は、解けましたでしたでしょうか?
マーチャンダイザーの仕事に一つに、セール売価を設定する。という仕事があります。
普段、何気にセール売価を設定している、MD・バイヤーさんが多くおられる筈です。しかし、皆さんの普段の何気ない仕事は、上記のケースのようなことが起こっている!ということを、よく意識して仕事に取り組んでください。

問題②の答え

問題②
問題①の商品がセールして売れた結果。粗利率が40%になった。何%オフして売ったことになりますか??

皆さん、この問題は問題①とは違い、難しかった?のではないでしょうか?

前回もお伝えしたように、この問題のヒントは、粗利率が40%ということは売上原価率が何%になるの??ということです。

では、解答です。
これも問題①のように図にして表現する以下のようになります。


図にして表現すると、売上原価高は4,000円であることがわかります。また、粗利率は40%になっています。
ということは💡前回の記事でも触れたように、粗利率と売上原価率は足すと、必ず100%になるのですから、売上原価率は60%であるということがわかります。

(売上)原価高と(売上)原価率が、わかるということは?前回掲載した計算式を使えば、売価がわかるということですから?いくらで、この商品が売れたの?ということがわかります。
4,000円(売上原価高)÷60%(売上原価率)=6,667円(売価)
結果。6,667円でこの商品が売れた!ということがわかります。

この問題は、オフ率を計算する問題ですから、答えは?
10,000円(元売価)-6,667円(売れた売価)=3,333円(オフした額)
3,333円(オフした額)÷10,000円(元売価)=33.3%オフ
答えは、33.3%オフが正解になります。

 計算だけできても意味がない。商売を実感することこそ重要!

この問題を、もっと早く解こうとすれば、他にも方法はあるでしょう。
しかしながら、この問題を解くということは、皆さんが常日頃から関わっている商売や業務をイメージすることがより重要なことです。
だからこそ、”急がば回れ”の気持ちで、商売の構造を理解することが目的ですから、このような解答方式にしています。

とくに、問題②は今後、この掲載が続くと、より重要性が高まってきますので、常日頃から、皆さん自身の業務と絡め、自分で問題を出し繰り返し反復練習をしてみてください。

次回は、アパレル小売業における”ロス”という部分にスポットを当て考えていきます。

では皆様。次回をお楽しみに。