5適の話をする前に。
前回。マーチャンダイザーの仕事とは?
” 「お客様」の欲求・要求に適う商品を、適切な数量・価格・タイミング等で提供すること。”
と書きました。
そして、”5適”を意識することが大事だとも説明させて頂きました。個人的に言うと、”5適”等の略す言葉というのが、私は好きではないのですが。。。(笑)ですが✋今回からは、その”5適”についてのことを簡単に解りやすく?説明させて頂きたいと思います。
この記事を読んでくださる方は、おそらくアパレル小売業の仕事に従事されている方が多いでしょう?しかし、服屋を事例に用いますと、自分たちのブランド・ショップのことが頭をよぎり。逆にMDに関する言葉等が入ってこないので、今回は?おにぎり屋を事例に、以下説明させて頂きます。
★ショップコンセプトを決めることの重要性。
おにぎり🍙が大好きな私は、OLの多く集まる場所におにぎり🍙屋を開業することにした。
差し当たって以下のことを決めた
・誰に→20~40歳台のOLさんに向けて。
・何を→OLさんが喜びそうな、安くておいしい出来立てのおにぎり🍙と、おにぎりに合うサイドメニューを用意する。
・何のために→少しでも、一生懸命働くOLさんの役に立ちたい。
・どうなってもらいたい→OLさんの仕事の活力源となってもらうために。
・営業時間→11:00~14:00 17:00~20:00
このことを決めました。
ここで✋読者の皆さんに考えてもらいたいのですが、何故事前に上記のようなことを決めるのでしょうか?
このことは、アパレル・ファッション業界に置き換えると、ある意味。”ブランド・ショップコンセプト”と相通じるところがあります。
私は長年、アパレル関連の仕事に携わってきましたが、ありとあらゆるブランド・ショップコンセプト書のなもの?を見てきました。
しかし、どんなに立派な資料が出来上がったとしても、”フワッと””曖昧””抽象的な”文言で書かれた、コンセプトの組織は永続しているところは少ないのが現実です。
コンセプトというものは、(そのショップ・ブランドの)”原点”であり、”困ったときに還るべき場所”でもあるので、とくに顧客に一番近い、販売スタッフや物流スタッフにまで、そのコンセプトを共有できるようにすることが重要です。
コンセプトの決め方は自由であって良い
しかし、アパレルやファッション業界のブランド・ショップであれば、”目的を共有できるもの”という位置づけが確かであれば、私は、その決め方は自由であって良いと考えています。
例えば、顧客像を決める際、年齢・性別・収入などを考えて決めることが一般的です。しかし、私が責任者をしていたメンズのショップは、そのようなことを決めることをしなかったことがあります。
それは何故か?コンセプト等を話で決める際には、色んな人の意見がごちゃ混ぜになり、何一つ決めることができない!ということが多々おこるからです。
結局。メンドくさくなった私は、顧客像を決めるのを止め、NG条項を多く作りました。
例えば、シャツで言えば、ボタンダウン・オックスフォードの生地・チェック柄を作らせない!と決めるだけで、自ずと作ることのできるシャツの範疇が少なくなる上に、トラッド色が薄まります。そのことで、ショップのスタイルが浮彫になるということです。そして、逆に顧客像がStyleから明確に見えてくる。という手法です。
そんな私の例は、さておいて✋コンセプトを設計する際の手法は、目的が明確であれば自由であって良いんです。
しかしながら、繰り返しになりますが、ブランドやショップにとってのコンセプトというものは、”原点””困ったときの還るべき場所”です。だからこそ、誰もが理解し共有できるようにすることが、必要なのです。
前始末をしっかりと行うことが重要
このような、ビジネスを始める前に、コンセプトや事業計画等を具体的に決めることは、とても重要なことです。
このことを前始末といいます。
しかしながら、アパレル・ファッション業界は、前始末をしっかりと行わず、失敗をする組織が多々あります。前始末には、お金は大してかかりませんが、失敗した場合の後始末には、多大のお金がかかります。皆様もこのことを是非覚えておいてください。
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そう言えば💡一切、5適の話はしていませんね(笑)次回からは、この”5滴”のことを、簡単な事例を用いてわかりやすく説明していきます。
では皆様。次回をお楽しみに。