MD数字管理帳票で意識すべきこととは?③
優れた管理帳票とは?
前回の記事では、
①先を読むための管理会計
②企業文化と指標を一気通貫で考えることのできる帳票にすること。
この2つの条件を満たした、管理会計帳票を使用している組織は業績が優れている!というお話をさせて頂きました。
では、MDにおける上記2つの条件を満たした、管理会計帳票は何なのか?というと?それがOTB表(売上・粗利・仕入・在庫管理表)になります。
売上・粗利・仕入・在庫管理表なき事業運営は?
最近。私はこのことをOTB表と呼ぶことに、迷いがあります。
それは何故かというと。OTB方式のマーチャンダイジングと混同している人が、少なからずいるからです。
OTB表を簡単にいうと、売上・粗利・仕入・在庫を一気通貫で管理する管理会計帳票ということになります。マーチャンダイザーの仕事の目的(成果)は、売上と粗利益をより多く獲得することだ!
と以前この記事で申し上げました。そして、そのことだけでなく、昨今この業界で問題になっている在庫のことも併せて管理できる!というのが、この帳票になります。
そして、この帳票を使用し、先の売上・粗利・在庫の予測。着地点を表現しておけば、先述した①の”先を読むための管理会計”の条件を満たすことになります。
マーチャンダイジングにおいて、このOTB表なき事業運営は、
*飛行機を運転する際の計器がなく、飛行している状態。
*船で航海に出るときの羅針盤がなく、航海に出ている状態。
と同じ状態で、事業運営していることと同義です。ということは💡この先、この事業運営がどうなるか?ということは、この記事の読者の皆様なら安易に想像がつくはずです。
OTB表の構造は?
では、このOTB表はどのような構造になっているかといいますと?今まで、この記事の連載のなかでずっと学んできた。
A 売価・原価・粗利益・値入の意味を知る
B OTB(open to buy)のロジックを知る
この2つが組み合わさったものになります。
問題を解いてみよう!
では、ここで皆さんにもOTB表の構造に触れてもらうために、問題を出します。
(問題)
あるショップの11月の数字は以下の通りでした。
・期首在庫原価 500万円
・売上1,000万円
・粗利率 50%
・11月の仕入原価実績 700万円
でした。11月の期末在庫原価は、いくらになるでしょうか?
この問題を是非解いてみてください。答えは、次回のこの記事で発表します。では、皆さん。次回もお楽しみに。