商品の追加発注について考えよう②
前回の記事の復習
前回の記事では、商品の追加発注する際に注意すべき点を3つ掲げました。
その3つとは。。。
① リードタイム(以下LT)→商品を発注してから、店頭に入荷するまでの期間のこと。
② 販売期間・販売終了日→商品の寿命。お客様が必要とする商品の販売期間。
③ 過去データ→自組織の過去の傾向・癖を売上分析に活かす。
このことです。
この回の記事では、この3つのことを述べていきます。
LTと販売期間(終了日)の関係性
①と②のことは、リンクして説明しておいた方がいいでしょう。
商品の追加発注をする際に、一番注意すべき点は、商品のLTと商品の販売終了日を設定しておく!
ということになります。
例えば。
今日が4月1日。ある商品の追加発注することを決定した。商品のLTが2か月で、商品の販売終了日を5月31日に設定していたとすると?
この商品は、追加発注しても意味がないものとなる!ということは、読者の皆さんもすぐにおわかりのことでしょう。
この商品のLTが仮に1か月であるとすれば、この商品は追加可能ということになります。
LTが短い組織は、いきなり大きな在庫が抱える必要もなく、在庫や売れ方の推移を見ながら、商品の追加発注ができるので、在庫回転も高く有利になる!ということは、このことです。(だからQR(クイックレスポンス)の重要性が言われる)
しかしながら、多くのこの業界の組織は、海外生産に頼っている場合が多いですから、自ずとLTが長くなります。
だからこそ、商品の追加発注する際は、商品の販売期間。販売終了日という旗を立てる!ということが重要になってくる。ということになります。この販売終了日という旗を立てずに、感覚に頼った商品の追加発注をすると、在庫が多く残ったり、売れる筈の商品が足りなかったりという要因になりますので、商品の追加発注を行う際は、必ず注意するようにしましょう。
また、販売終了日という旗を立てにくい、継続品の追加発注をする際も同様のことが言えます。店頭の在庫が切れないようにということと、LTを意識しながら、販売終了日という旗を立て追加発注をすることが望ましいでしょう。
過去のデータを活かすとは?
次は③です。
これは、自組織の癖と傾向を商品の追加発注する際に活かせ!ということになります。
例えば、防寒アウターの売上の推移は、過去データを調べればわかる筈です。そのことを活用し、商品の追加発注のシミュレーションを行えば、精度の高い商品の追加発注ができます。
このデータは、分母が大きい組織ほど有利ですので、店舗数が多い組織はその精度がより上がります。また、過去1年のデータだけを使うのではなく、過去数年を遡れば、それだけデータの信憑性があがります。
この過去データを使う際の注意点としては。。。
既存店過去データを使用する。
ということです。
例えば、過去3年分の既存店過去データを使用したい!となった場合。
最低でもオープンしてから満36か月よりも長く営業した店舗をベースとして、既存店過去データを作成する必要があります。
このことに注意するようにしてください。
次回は、いよいよ追加発注の問題を皆さん方に出題し、実際にその問題を解いてもらいます。
では、皆さん。次回もお楽しみに。