商品の追加発注について考えよう④

商品の追加発注について考えよう④

商品の追加発注について考えよう④

前回主題した問題をもう一度確認

今回は、前回出題した問題の答え合わせをしていきます。

前回出題した問題は以下の通りです。

(問題を解く際は、PCの画面で見て頂ける幸いですm(__)m)

問題1

商品名はレディース7分袖ブラウス。初回発注数量は700点。
17Wの水曜日に店頭入荷。入荷初日の売上は8点。翌日に追加ジャッジ。
LTは6週間とし、23週の月曜日入荷することが確定している。
販売終了日は、27週までとする。この商品は何点追加発注するべきでしょうか?

そして、この問題を解くヒントが以下になります。

ヒント①この問題の組織の過去3年分の既存店の7分袖のブラウスのデータになります。

これは、17週から27週までの売上金額のデータ一覧になります。
今回の問題は17週からの販売となりますので、上記のデータの17週を1とした場合。18週以降は下記のようになります。

ヒント②この問題の組織の既存店曜日別売上構成比になります。

以上がヒントです。

商品の追加発注の精度を上げるにはジャッジメントの速さが必要!

この問題の答え合わせをする前に、商品の追加発注を行う際は、ジャッジメントは早ければ早いほど良い!ということを理解してください。今回、この問題は商品の追加発注のジャッジが1日で判断しています。

このジャッジメントが遅れると、その分商品の納期も遅れ、商品の追加発注の数量が減ります。また、その商品は人気があるから追加発注の判断をしたのでしょうから、ジャッジが遅れれば人気商品の不在期間が長引き、売上に影響を与える可能性があります。このことを理解しておきましょう。

問題の解答をします。

では、いよいよ問題を解いていきます。

ヒント①ヒント②を使用して何をすればよいのか?要は、未来の売上予測数をはじき出す!ということになります。

私のような50歳手前の人は、以前はこのような作業を”売り消し”という手作業で行っておりましたが、現在では、POS等で精度の高い過去データがあれば、自分自身で簡単にシミュレーションをすることができます。また、今後この分野はAIが行うようになる可能性が高いでしょう。

また、今回の考え方は期中の組織の売上分析にも応用ができます。

17週通して販売したときの売上予測数を算出してみる

この問題を解くポイントは、17週の水曜日に商品が入荷し、8点売れたのですから、17週通して売れたら何点売れたのか?ということがわかれば、ヒント①を使い売上予測数が算出できそうです。

では、17週通してこの商品が何点売れたのか?ということは、どうしたらわかるのか?ヒント②を使用してみれば、17週通した売上予測数が判明します。

そこで、曜日別売上構成比を見てみると。水曜日の売上構成比は11%になっています。

ということは!

8点(水曜日1日で売れた点数)÷11%(水曜日の売上構成比)=72.7277272…点(1週間の売上予測数)となります。

この計算で導き出された点数をヒント①売上点数のところにおけば、18週以降の未来の売上予測数が算出できそうです。

最後に余談ですが、Excelを使用し商品の追加発注数を予測する際は、上記の数字を四捨五入するのではなく、計算で導き出された数字を値複写して使用するようにしましょう。四捨五入した数字を入れると、算出される数字が微妙にズレをおこします。

次回は、ヒント①を使って未来の売上予測数を算出し、この商品は何点追加したらベターなのか?

という答えを導き出していきます。

では、皆さん。次回もお楽しみに。