ブランド担当者が知っておくべきX(Twitter)活用方法
先日、ホットリンクの役員である鈴木脩平さんと対人マンさんの三人で、企業アカウントの「X(Twitter)活用方法」と題しスペースを開催しました。
ホットリンクという会社はご存知の方も多いかと思いますが、
SNSマーケティング、特にX(旧Twitter)に強い会社ですから、本業であるX活用方法について気になる点をいくつか聞いてみました。その際の内容をブログに書き留めておきますので、聞き逃した方はこちらで内容をご確認頂ければと思います。
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■イーロン・マスクに買収されてからXのアルゴリズムに変化はあったのでしょうか?
表示されやすいポストの内容が変わると推測しています。「クリエイターエコノミー」を活性化させるべく、投稿はテキストより画像、そして更に動画の優先度が高くなるのでは?と予想されています。
また、X側としては、とにかく滞在時間増やしたいと考えているでしょうから、アカウント同士の関連性が高いものが更に表示されやすくなるかと。これらを踏まえますと、個人で見る分には、よりFBに近づいていくのではないかと。
先日Xのカンファレンスがあったのですが、そこでは「ビデオプラットフォーム化する」との宣言もありました。これにより、X上でビデオタブやTVアプリが追加される予定です。そして、TVアプリではXの独自コンテンツも作られるようになります。これらの宣言からもわかるように、よりビデオ・動画に注力していく事は既定路線になりつつあります。
しかし、Xが他のSNSより強みを持つのはやはりテキストのコミュニケーションなので、これを活用しつつ動画を推していくのか、突然動画コンテンツを推していくのかはまだ不明です。
一方で、meta社のThreadsは今後、広告機能を搭載する可能性が高いので、同じテキストコミュニケーションのThreadsにユーザーが移動していく可能性もあるのではないか?と考えております。
アルゴリズムとしては、以前から傾向として既にありますが外部リンクがついてるとインプレッションは弱くなります。X側としては、ユーザーを外部サイトに飛ばしたくないので、いかに自社のSNSにて滞在時間を長くするかの戦いが加速されるでしょう。meta社と違い、Xはまだまだユーザー数増加に伸びしろもあります。
企業アカウントとしては、フォロワーの伸びは苦戦傾向にありますね。ですが、ビジネス目的での活用方法は「認知してもらう・買ってもらう」がメインなので、フォロワーが最重要ではありありません。そして、先述しました通りフォロワーとのやり取り・接触回数は重視されます。
また、オーガニックの投稿だけで戦うのはちょっと厳しいです。仮にバズを生むコンテンツを生み出したとしても、関連がないユーザーには表示されにくい。つまり結果、現状サービスを知らない人には届かないのです。
では、ビジネス利用はどのようにするのか?ですが、まずUGCが出てる場合はすぐXを活用すべきですね。具体的には、アカウントを作ってなるべく絡みにいく・ライクやリツイートを積極的にする、という基本的な動きが必要です。
例外はありまして、UGCが既にめちゃくちゃ出てる場合はアカウントすらいらない可能性があります。それか、アカウント運用をリツイートだけにするか、ですね。それだけで潜在顧客に情報をリーチさせる事が可能なので。
■X運用の際のKPIを教えてください。
オーガニックだとインプレッションをメインに見ますね。Xではエンゲージメントが付くから、よりインプレッションが増えますので。そもそもエンゲージしないツイートはインプレッションも伸びません。しかし、こちらも先述しました通りエンゲージする人はやはり似通ってくるので拡散は限定的です。コンテンツの改善だけで特定の領域を超えるのは非常に難しいですから、ある程度伸びるとその後、インプレッションは増えません。配信先が最適化され、頭打ちが来るからですね。(X側が領域を決めてしまう・)
そこでX広告では、更に認知を広げ、指名買いを増やすために使います。だからこそ、Xでの広告配信でのKPIは指名検索の増加を狙います。また、X上でのUGC増加も合わせて狙いたいところですが、ど新規のブランドで口コミが0の場合は、広告でUGCを増やすのは非常に難しい。尖った商品・良い接客、などの要因が無い場合は無理に狙わなくても良いでしょう。
指名検索の増加はsearch consoleで日々チェックしますが、指名検索が発生してもそこでWEB広告を出稿して刈り取りはしません。オーガニックで購入に至る方が費用対効果が高いという判断です。
■Xは他のSNSと連携しながら使った方が良いでしょうか?
連携する場合と、一つに絞る場合があります。まず、1つに絞るならUGCが多い方を優先してください。その方が効率が良いです。
<対人マン・ワンポイント>
最近のユーザーは、様々なSNSを日常的に使う分、1つのSNSでの滞在時間が短くなりがちです。そこで、併用して接触頻度を高め、大事なお知らせなどは何度も見せる事で投稿した内容を覚えてもらうという手法も必要になってくるでしょう。
■Xでのプレゼントキャンペーンは有り?無し?
こちらに関しては、2022年までは反対でしたが、今では商材と規模によってはありだと判断しています。例えば、コンビニのキャンペーンのように、規模感が大きく、ライトユーザー中心の業態であれば機能しやすいです。一方で、小規模なサービスはやめておいた方が良いでしょう。見極めるラインとしては、ポイ活・懸賞垢が興味関心を持ちそうであればOKでしょう。
■インフルエンサー活用はまだ使えますか?
これもジャンルによりけりですね。弊社の事例だと、キャンプ関連では成功事例があります。とあるキャンパーの料理風景がバズりやすかったのですが、そこからおすすめされる商品が販売促進されたという事例ですね。原因としましては、インフルエンサーが所属しているコミュニティにて、高い権威性があるかどうか?でしょうか。
■Xの広告配信について教えてください。
細かい配信方法はたくさんあるので割愛しますが、大きく分けるとリーチを取る広告かエンゲージメントを取る広告か、の二つですね。meta社の広告と違うのは、特定アカウントのツイート内容やフォロワーを狙った広告が打てるところでしょうか。これだけでかなり細かいターゲティングが可能になります。単純なお話、ど競合がいる場合は、そのアカウントを狙って広告配信すれば良いですから。
■効果検証はどうしたら良いでしょうか?
指名検索の検証はsearch consoleで、それ以外はX広告の管理画面から出すレポートになります。
<深地ワンポイント>
GAでXの効果検証をする場合、ツイートごとにURLを差し込めるので、utmパラメータを振っておけば細かい効果検証は可能です。物販であれば、どの商品をプッシュした際に効果が出たのか?何日の投稿が効果的だったのか?などが追えますから、効果が弱いと感じたら比較的当たりの良かった商品をリマインドしてフォローする事も可能です。
また、SNSはモバイルにてアプリを開く=Cookie IDがブラウザと別になりますから、同一ユーザーが見ていたとしても別ユーザーとしてカウントされます。が、最近はGAのモデリングの精度が高いのか、別のブラウザから開いても同一ユーザーとしてカウントされるケースもちらほら見られます。なので、GAの「コンバージョン経路」や「モデル比較」などを活用しつつ、SNSがコンバージョンに貢献しているのかどうか?を簡単に見ておきましょう。
UGCからの指名検索の増加は、search consoleのデータを日割りで確認して、どのタイミングで指名検索が伸びたか?を見ておきましょう。(特定のキーワードだけ絞り込みたい時は、「+新規」をクリックして「検索キーワード」からキーワードを入力。ゆらぎ対策や複数のキーワードを絞り込みたい場合は、「正規表現に一致」を選択して特定の文字列が発生したクエリを抽出してください。)
また、ECサイトのURLをツイートしたユーザーを特定したい場合は、Yahooリアルタイムを活用して直近のツイートはこまめに追っておきましょう。
以上がスペースでお話した内容になります。我々が生業とするファッション関連は製品特性的にXは不向きなイメージを持っていましたが、意外と効果が期待できる使い方もありそうだと感じました。既にアカウントを運用しているブランドもたくさんありますから、今回のお話で聞いた内容をすぐ実践してみてはいかがでしょうか。
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